「ナイツテイル」2回目観劇感想(2018.08.16ソワレ)※ネタバレ注意
(※盛大にネタバレしてます)
ナイツテイル2回目観劇してきました~!
初回とはまた違った感動と楽しさに触れ、やっぱりリピート必須の舞台だ。何度でも通いたくなる作品だ…!という気持ちを新たに抱きました。
ワクワクが振り切れすぎてものすごい緊張してしまったけど、幕が開いたら一瞬でナイツテイルの世界に引き込まれた!
2回目ということもあり、初見のときと比べてすごく全体をしっかり見ることができました。もう、ほんとに、集中力途切れることなく最初から最後まで存分に楽しめる舞台!
そして今回じっくりたっぷりナイツテイルの世界に浸って改めて思ったのが、私、前回自分が思っていたよりも相当…しっかり作品を見れていない( ;∀;)
自分で認識していた以上に、だいぶ光一さんに魂持ってかれてたみたいで…。ここら辺、観た記憶ないな…。この辺りの数分、さては意識飛んでたな…。この辺の内容もいまいち把握してなかったな…。と思えるところがチラホラ…ありました…。
自分ではそれなりにしっかり観てたつもりだったけど><
つもりだけだったか…。ガクリ。
ま、まぁ、全てはアーサイト様が美しすぎたのが悪いということで…。
ファン心理はいかんともしがたい……。
そんなわけで(どんなわけで?)2回目なのに、謎の初めて感まで味わえたお得な観劇となりました☆(笑)
音楽も改めてきくと本当に良曲が多くて。初聴時、いきなり聴いて即聴き馴染むという系統の曲ではないなぁなんて思ったのですが。既にすっかり耳に馴染みまして(←ちょろい/笑)脳内でリフレインするくらいw
ナイツテイルは、この人にはこのソロ曲!というのではなく。同じ曲を色々な人が歌い継ぐパターンが多いので、個々の立場や感情の違いにより楽曲の色も変わるのが印象的。
また、前回は視覚に捕らわれすぎて聴覚があんまりお仕事していなくて…歌詞をはっきり咀嚼できていなかった部分が多かったのですが(なんてザルな観劇の仕方…。全てはアーサイト様のせいよっ)しっかり歌詞を聞き取ることのなんと重要なことか…!w歌声の響きだけで、感情の動きが全て伝わってくると言っても過言ではない程に、例えば日本語が分からなかったとしても流れは分かりそうなくらいだなと思うけれど。
歌詞をしっかり理解すれば、よりシェイクスピア劇を堪能できる!
作品を構成する上で無駄なものなんて何一つない素敵さ。
それにしても。キャストの皆様それはもう全員ですけども。光一さんもすごく歌声に感情が乗っていて心震えます。
楽しい。嬉しい。しあわせ。そんな柔らかさと。名誉と誇りぶつかりあう譲れない強さと意地。アーサイトの感情が丁寧に歌声に乗っていて、もっと聴きたい…!聴き足りない!!となる。
ダンスも観足りない!と思うし、歌も足りない!と思うナイツテイル。あれだけ内容の詰まった作品なのに、もっと!!と思わせるから凄い…。
あと改めて、光一さんのハモリの美しさを実感。私は個人的に下ハモよりも上ハモの光一さんの声の響きが特に大好物なのですけども。
正確な音程とリズムですごい安定感。井上くんの安定感が抜群だからこそ余計に!
光一さんは声質的にあまりパーンと抜けるような声音ではないからこそ、ぶつからないし、アンサンブルとの相性も良いんだなぁとそんなことも改めて実感。
そして、光一さんの声音って、すごく温かみがあると思うんですよね。それでもって丁寧に温かく、大切に、フレーズを歌われると…伝わってくる優しさとぬくもりがハンパなくて…。
簡単に骨抜きにされるやつ…!と、既に抜かれすぎて骨のない人間が言ってみるw
歌と言えば、囚人の歌とか、1幕ラストの歌とか、どれもこれも好きですが。2幕後半の乾杯の歌も印象的。
賑やかなロック調から転じてアーサイトとパラモンがその心理を歌うところ…!
アーサイトが「やり遂げるか。これが最期の別れになるか」と歌い、パラモンが「耐えられるか。なぜ死ねと言える?」と感情を滲ませるところがすっっごくいい…!(ニュアンスです。歌詞は違うかも)
そしてそんな苦悩と切なさを奥底に滲ませつつも、「君に乾杯!古き友に。陽気な二人!」って歌い終えるところもすごく素敵だと思う。
真っ直ぐすぎるが故にアホっ子王子だけど、すごく、すごく、騎士様!
愛しいアホっ子王子といえば、光一さんがちょうどブログで語られてましたが。笑いを狙ってはダメとジョンに言われたとのことで、あくまで自然体の二人の真剣さがむしろ笑いを誘うというね。自然ささえ計算された脚本演出の凄さを感じます。
でもところどころ、パラモンの方は笑いを誘ってる感…あるよね(笑!)
でもでも、その匙加減が井上くんはとても上手だなと観てて思いました!好きなところで笑っていいんだよ。自分の感じるままに受け取っていいんだよ。という初演舞台でも。
一ヶ所でも、あ、ここは笑っていいところなんだ!という演者からの誘いみたいなのがあると客席は安心感を得て笑うことができて。一度そんな風に声に出して笑えると、その後のシーンでもリラックスして笑みをこぼすことができると思うのです。
実際、冒頭の2人のやり取りも相当可笑しいけれど、さざ波のようなクスクス笑いで。2幕にもなれば客席は笑い慣れて忌憚なく笑いを溢してますしねw
あと今回すごく思ったのが、ジェロルド役の大澄賢也さんのダンスはもちろんだけど、歌声も素敵!聴きやすいというか、耳に馴染むというか、心地よい歌声でした。も、もっと聴きたかった!(そればっかりw)
そんな賢也さん、腕とかツルッツルだわ。脇もツルッツルだわとオペラグラスで見ていて(どこ見てんの…)
先日のどヤ!ラジオで脱毛話の際に光一さんが「男性でも全身ツルツルにしている知り合いがいる…」と話していたと思いますけど、賢也さんとか案外全身ツルツルでは…?と、余計なことを考え始め(笑)そういえばアーサイトのワキ毛は?と、光一さんのワキ毛チェックを始めてしまったふつつかものは私です…。
どこ見てんねん…!きちんと作品見ろや!と光一さんに思われてしまう案件……。
観てる観てる!カンパニーの素敵なダンス、脳裏に刻むほど観てる!
その合間にちらっとのぞき見ようとしたアーサイト様のワキ毛は視認できなかったから、アーサイト様も軽く全剃り?(どうでもいいwwwww)
そんなことより、やっぱりあのアーサイト様の軽やかステップは至宝だと思うわけで!!何度でも言いたい素敵さ!!
背中に羽でも生えてるのでは?と思うくらいエアリー感溢れる、それでいて生命の躍動を感じさせるダンス。小柄なのにすごく大きく見えるよね。のびのびしていて、笑顔の眩しさも相まってたまらん…!!
語彙力!私に語彙力をください…!!
瞬きを忘れて目が乾いてコンタクトが剥がれ落ちそうだったくらい、気づいたら食い入るように見てた。
もっと見ていたかった!腹八分目くらいが丁度良いとはいいますが、腹三分目くらいだよ。私のアーサイト胃袋拡張しすぎて、全然足りない。
アーサイトのダンスといえば、私がアーサイトのことを妖精だと思いすぎているからか、エミーリアの前で躍りを披露する際に「乙女が一人足りない!」となったシーンで。
アーサイトがいるよね。
アーサイトが代わりに助っ人で踊る?
と、本当に、ナチュラルに。普通に初回のときに思ってしまって。
牢番の娘(名前ド忘れしちゃった…)だった時に、あっ!そっちかぁ~!( ̄∇ ̄*)って自分で自分に笑いましたw
「乙女が一人足りない」で、「アーサイトがいるじゃん」って思う自分の思考の末期さ…哀れ…。
でもたぶん私だけじゃないと思うの。そんなこと思った人(笑)
それにしても、騎士様二人は愛すべきバカ(笑)というか、直情型ワンコ(血統証付)みたいなところ満載ですが。「男って愚かだなぁ!って思ってください(笑)」なんて役者陣も冗談半分に語っていますが。
冷静に考えると…いや、冷静に考えなくても!
ナイツテイルに出てくる女も相当愚かですよね……!!?(笑)
牢番の娘とか、愛してしまったからというだけでパラモン逃がしちゃうんだもの。そのせいで父親捕まるわけですけど?唯一の肉親である父親をあっさり犠牲にする後先考えない恋は盲目感。
この直情っぷり、アホっ子王子たちとなんら変わらない!w
エミーリアも自分で言ってるけど、あんなにバカな(笑)アーサイトをあっさり愛してしまったその理由が、「顔がいい!」だしwww
結局顔!!wwとつっこみしかないわけで、もう、男も女も関係なく、人間って愚かないきものだよね(☆∀☆)
だからこそ愛しいよね!
という結論に落ち着いてしまった。
………あれ?ソンナハナシダッケ??
それと、私前回の初見時はあまりの観劇後の多幸感に包まれすぎて、しっかり物語のラストの展開を把握していなくて(おいおい……)
今回。あれ?そういえば最後ってどうやって大団円に終わるんだっけ?と興味深く見守った結果、でたー!シェイクスピアー!!となりました(笑)
『この女神こそが我々の心を支配すべき!知識の女神!常識の女神!アテネーー!!』
って結局全てが「神」に着地してしまうあたりが、若干ね……納得がいかないというか。なんで自分の心を支配するのは自分ではなくて神様なんだよ!と、到底相容れないものを感じるのも事実でして。これこそがシェイクスピアだなとも思うわけであります。
前もどこかで書いた気がしますが、私個人的にシェイクスピア劇の何が苦手って「宗教色」なんですよね。時代背景として、「宗教=生活」であるわけで、極自然に根付いた生活の一部、一部というより生活そのものに宗教が息づいている時代とお国柄。
男女の性差、階級差別、そんな時代背景より何よりも、結局全てが「神」に着地して終わるのが一番しっくりこないなとシェイクスピア観る度に思ってしまう自分、現代日本人だなと思い知る…(笑)
物語としてそこは首傾げるところじゃないですが!w
ユダヤが絡んでくると更に解せぬ…ってなるのは、また別のお話。古典の醍醐味は理不尽と隣り合わせw
そしてアテネといえば、この最後にドドーンと降りてくるアテネ神の顔のインンパクトがすごすぎてですね。最初に見たときはだいぶビックリしました。
髪モチーフの布が降りてきたときに、光一さんのフライングの布かと思ったものw
舞台の上から布が降りてくると光一さんのフライング用の布に見えるSHOCK病(笑)
そうそう、この日はカテコ始まる場面(アーサイトやパラモンたちが上にいて、他キャストが下でカテコ始めてるシーン)で、エミーリアの音月さんがアーサイトの髪の毛の乱れに気付きささっと直してあげてて。
最後に後ろで結ばれた髪の毛をキュッと左右に引っ張るようにして整えてあげていまして。大人しくされるがままになっていた光一さんが、ありがとうってペコリと頭下げてニコニコしていたのが本当に素敵な笑顔でした!(*´ω`*)
いい笑顔~!!と、最後の最後まで気の抜けないアーサイトの可愛さ。
いや、可愛いとか言ったらあんなに素晴らしいステージを全力で届けてくださっている光一さんに大変失礼だと思いますけども、分かってるのですけども…!
滲み出る可愛さを可愛いと言わずしてどう表現したらいいのかわからないくらいとにかく可愛くて…!!
アーサイトがこんなに可愛くさえなければ…!!
とか思うから……つまり……?
こんな私も愚かな人間だなという結論かwww
あとは、ラストのラストで、俺とお前がこんがらがったアーサイトがお茶目で素敵でしたと、一応書き添えておくw
ア「物語の展開は最高だな!」
パ「君を殺して恥さらしになるところだった」
ア「きみが、おれが、きみを、殺していたんじゃないか!?」
パ「どっちだ!?ウンウン(笑)」
なとこw(セリフはちょっと違うかも)
誤魔化したぜ!的な光一さんだったけど、いやいや誤魔化せないよね!?と、即「どっちだ!?(笑)」とつっこむ井上くんの笑顔も最高に素敵でした☆
ナイツテイルの良さはもう至るところに散りばめられすぎていて筆舌に尽くしがたいけれど。
最後の素晴らしき皆幸せハッピーエンドぶりが何よりだと思います!
とにかく幸せな気分で胸いっぱい。嬉しい楽しい幸せ!という気持ちを抱いて帰路につけるというしあわせに勝るものなしだなと。
アーサイト様の掛け値なしの全開の笑みもとどめ(笑)